【不眠撃退】眠れない時に眠る方法とは?不眠の原因と対処法について

明日の朝早いのに眠れない。疲れているのになかなか寝付けない、考え事をしてしまい落ち着かない、眠りたいはずなのに寝付かない、といったように、なかなか眠れない悩みを持つ人は多いと思います。

なかなか寝付けなくて安定剤などの睡眠導入剤を服用する方もいらっしゃいましが、その前に睡眠障害を起こしている原因を知ることが必要になります。

また、寝付きをよくする方法も知ることで、毎日の睡眠を改善し快適な毎日を過ごせることができるようになります。

今回の記事では、眠れない原因とその対処法についてご紹介いたします。毎日なかなか寝付けないという方はぜひチェックしてみて下さい。

不眠には4つのタイプがある

眠りたいのになかなか寝れない布団の中に入ってか色々考えすぎて眠れない、といった経験はみなさん一度はあるかと思います。

例えば、子供の時に旅行が楽しみで前日なかなか眠れなかったり、試験の前日は緊張して眠れないといったように。通常そういった寝付けない状態は数日のうちに元通りになります。

しかし、1ヶ月以上も寝付けない状態が続いてしまうと、日常生活に支障を生じてしまいます。こういった不眠が続いてしまう状態を「不眠症」と言い、不眠の症状は下記のように4つのタイプに分類されます。

入眠障害寝付きが悪くて布団に入ってもなかなか寝付く事ができない
中途覚醒いったん寝付いても途中で何度も目が覚めてしまう
早期覚醒起きようと思っていた時間よりも早く目が覚め、その後眠れない
熟眠障害十分な時間寝ているのに、眠った気がしないと感じる

不眠の4つの症状は、必ず一つが原因という訳ではなく、複合的に起こってしまう事もあります。

不眠の症状について

上記のように、不眠には4つのタイプが存在します。そして、様々な要因から複合的に交じり合い結果的に不眠となります。

ここでは、不眠症に代表される睡眠障害について、症状について解説していきます。

不眠症

不眠症とは4つの不眠タイプである入眠障害、中途覚醒、熟眠障害、早朝覚醒などが複合的に1カ月以上続く病気です。

睡眠が浅い、寝つきが悪い、途中で何度も目が覚めるなどの症状があり、こういった症状が継続的に続く人は要注意といえます。

十分な睡眠時間がないのにも関わらず、また起きる気がないのに、必ず早朝に目が覚めてしまう場合も睡眠障害の一つの可能性があります。その他にも、睡眠が十分に取れない事から、倦怠感や不調、意欲や食欲が低下することもあります。

不眠症は現代病の1つとも言われていますので、質のよい睡眠が日々とれているか、チェックすることをオススメします。

過眠症

十分な睡眠時間を取っているのに、日常生活で急激に眠気に襲われたり、居眠りをしてしまう状態を過眠症と言います。過眠症が深刻になると突然眠ってしまう人もいます。

十分寝ているにも関わらず、眠気が解消されず、仕事や勉強に集中できない場合は過眠症を疑ってみましょう。一般的な疲れは睡眠を取ればある程度は解消されます。しかし、いくら寝ても疲れが取れず眠たくなる場合は要注意です。

過眠症が発生する原因は「中枢性過眠症」「症候性過眠症」に分けられます。中枢性過眠症は神経系の睡眠中枢と覚醒中枢の機能不全が原因です。症候性過眠症は無呼吸やいびきのせいで、睡眠の質が悪化したことが要因で引き起こされます。

概日リズム睡眠障害

体内時計のリズムと昼夜のサイクルが合わない事が原因で発生するのが、概日リズム睡眠障害です。

この睡眠障害が起こる理由は、仕事など社会的な理由で自分が求める時間帯に睡眠が取れなくなる事が原因です。

症状としては、夜間不眠、日中の眠気、作業能率の低下などがあります。またその他にも、食欲がなくなったり、体がだるくなったりする事もあります。

概日リズム睡眠障害は、眠る時間が不規則な生活をおくっていると発症しやく、日々の活動に支障が出てきます。日勤と夜勤を交互に繰り返すような仕事をしている人は気を付けておきましょう。

睡眠呼吸障害

寝ている最中に異常な呼吸をする病気の総称を睡眠呼吸障害と言います。

有名な症状の一つとして「睡眠時無呼吸症候群」があります、この症状も睡眠呼吸障害の一つで、夜間に寝ているときに、呼吸が何度も止まってしまう睡眠障害です。

睡眠時無呼吸症候群を発症してしまうと、睡眠の質が悪くなり起床時に倦怠感を感じたり、日中の眠気や頭痛などを引き起こしてしまいます。睡眠時に呼吸が止まるだけでなく、大きないびきをかいたり、苦しみながらの呼吸をしてしまう場合もありますので、ご家族の方はそういった症状を確認したらすぐに当人に伝えましょう。

睡眠時無呼吸症候群は「上気道」という、喉の空気の通り道が塞がる事が主な原因のひとつです。肥満体型の人ほど発生するリスクが高くなります。もしそういった症状がある場合、生活習慣の見直しや適度な運動を行うようにしましょう。

眠れない・不眠の原因

眠れない原因はその人によって色々あります。家庭の事情や職場環境によるものといったように、全ての人が同じ環境かで生活はしていません。

しかし、原因の根本となる部分の同じで、ストレス、うつ、生活の乱れ、就寝時の環境などが挙げられます。

では、不眠になってしまう原因の中身を詳しく見ていきましょう。

①ストレス

大きなストレスを受けてしまうと、それが原因で眠れなくなってしまう可能性があります。

日常時や就寝時に、ストレスを受けた原因となる出来事を振り返って、考えすぎてしまい思考が止まらず、心も体も休まらない状態となってしまいます。

転職や引っ越しなど自分の環境が変わったことによってもストレスが出てしまい、不眠状態を誘発してしまう事もあります。

心配事が増えてしまうと、眠れなくなるのは仕方ありません。考え事をしているときは、目が冴えてしい眠れなくなってしまいます。

ストレスは何かをすれば一気に解決する!という事はありません。しかし、栄養のある食事や適度な運動などによってストレスを緩和させることはできます。悩み事を相談したり、ゆっくりお風呂に入ったり、好きな本を読むというような、自分なりのリラックス方法を模索していき、日々のストレスを軽減させるようにしましょう。

②生活の乱れ・暴飲暴食・不摂生

不規則な食事、コンビニ食などの栄養過多、暴飲暴食、夜更かしといった生活習慣を送っていると、体内リズムが崩れてしまい、不眠に繋がってしまいます。また眠れたとしても、深い睡眠に入りにくくなり、起床時の疲れやダルさの原因にもなります。

夜勤等の仕事による昼と夜との区別がつかないような場合も睡眠のリズムが崩れる傾向があります。

仕事の環境は変えづらいですが、規則正しい食事内容や適度な運動を習慣付ける事で、生活リズムを整えることができます。

③就寝前の食事・夜食

食事をする事で血糖値の増減により、また催眠効果があるホルモンが分泌され眠気を催します。

そのため、就寝前にお腹いっぱい食べると眠くなることが多いですが、就寝前の食事は睡眠の質を低下させてしまいます。就寝前に食べてしまうと、消化させるために身体が働き続け、脳と体は休まることなく睡眠の質としては浅い眠りになりがちです。

また、夜遅い時間に食事をとってしまうと、身体を休めているため食事からとったエネルギーが消費されにくくなり、余分なエネルギーは体脂肪として蓄積されやすくなります。夜食は肥満の原因にもなるため、生活習慣の乱れになってしまいます。

食事は就寝時の3時間は空けるようにしましょう。

④アルコール、カフェインの摂取

どうしても寝付けず飲酒される人は多くいると思います。実際に、適度なアルコールの摂取はリラックス効果があります。しかし、アルコールは睡眠の質を低下させてしまいます。

お酒を飲むことによって、眠りに付くまでの時間は短くなります。しかし、眠りの質は低下するため、眠りが浅くなり途中で目が覚めてしまう早朝に目が覚めるといったケースが多くなってしまいます。

理由は、アルコールが身体で分解される際に出るアセトアルデヒドという物質が、質の良い深い眠りを妨害してしまうからです。

アルコール以外にも、コーヒーや緑茶などに含まれるカフェインにも注意しなければなりません。

カフェインには、交感神経を刺激して神経を興奮させる働きがあります。交感神経は体を活発にする神経ですので、身体や意識がハッキリしてしまい、眼が冴えた状態になってしまいます。

さらに、カフェインにより体を睡眠へ誘う睡眠ホルモンの「メラトニン」の働きを抑制するともいわれています。

就寝前には、できるだけお酒やコーヒー、緑茶などのアルコールやカフェインが入った飲み物は控えるようにしましょう。

交換神経について、詳しく知りたい方はこちらをご確認ください。

⑤鬱・心の病気

うつ病などを代表とする心の病は、不眠を伴う原因にもなります。不眠が続き、おかしいと思っていたらうつ病だったというケースもあります。

不眠状態が続いてしまうと、うつ病自体も悪化してしまい負のスパイラルへと入ってしまいます。そういった場合は、いくら寝ようとしても自力で眠るのが困難になってしまいます。睡眠導入剤・睡眠薬を使用したとしても、十分には眠れない可能性もあります。

もし、うつ病かもしれないと思った場合は、知り合いや友達に悩みを相談してみて下さい。すぐには回復しないかもしれませんが、不安な気持ちを打ち明ける事によって改善されていきます。また、できるだけ思い込まずに、自分が楽しいと思える事や趣味に時間を割いたり、気分転換に散歩などの簡単な運動をしてみましょう。

どうしても辛い場合は、抗うつ薬による治療が必要な場合もありますので、精神科に相談しに行きましょう。

眠れる身体にする方法

体内時計をリセットする

人間の体には体内時計のリズムがあり、日光を浴びる事によってリズムを調整させています。起床時に朝の日を浴びる事によって一日の始まりの合図を受け取ります。

身体の仕組みとして、日中は活動的に、夜間は休息状態に切り替わる体内時計が備わっています。そのため、朝に日差しを浴びる事によって一日のスタートとなり、夜近くになると日中と夜間が切り替わり、体内時計から指令が出てメラトニンが放出されます。

メラトニンは睡眠を誘うホルモンであり、自然な眠りを誘う作用があるため「睡眠ホルモン」とも呼ばれています。メラトニンを十分に生成する為には、内時計をしっかりリセットすることが重要になってきます。

メラトニンの生成には、体内時計をしっかりリセットすることが重要です。体内時計のリセットは、光によって行われます。起床時、2,500ルクス以上の光を浴びると体内時計はしっかりリセットされます。

起床時は、カーテンを開け太陽の光を感じる、または早朝にジョギングなどをして日の光を体に浴びるようにしましょう。

運動を習慣化する

適度な運動の習慣がある人には、不眠が少ないとの研究結果が国内外で明らかになっています。一度だけの運動ではなく、毎日の習慣として行う事で効果が現れてきます。

運動の量に関しては、無理しない程度に軽めのウォーキングやジョギングで十分です。逆に無理に激しい運動をしてしまうと、習慣化させることが難しくなってしまいます。

運動を行うタイミングとしては、就寝する3~4時間前が適しています。夕方から夜にかけて運動を行う事で、就寝時にはメラトニンがタイミングよく生成されるようになります。

安眠できる寝室環境・寝具

ぐっすり眠れる身体にするためには、寝室を寝付きやすい環境にすることも大切になってきます。

寝室の環境次第では、質の高い睡眠を取れるか大きく変わってきます。ベッドのマットレスや敷布団の硬さ、部屋の明かり、室内温度など、自分に適した状態にしましょう。

窓から外の明かりが漏れたり、近隣の音が気になる場合は、光や音を防ぐように対策を講じましょう。

眠れないときの対処方法

不眠の種類や原因について見てきました。不眠の原因は何かを知り、対処することが重要となってきます。ここではその場ですぐに実践でき効果的といわれている「眠れない時に眠る方法」についてご紹介いたします。

リラックスする

眠れないときは、とにかく焦らず、落ち着くことが大切です。目を閉じて気持ちを落ち着かせることによって、心身をリラックスさせていく事ができます。

気持ちを落ち着かせることによって、副交感神経が優位になり、緊張が緩みます。その結果、リラックス状態となりスムーズに眠りやすくなるのです。

就寝前に、すこし温かい白湯や、カモミールティーなどの飲むことでリラックス効果が得られる飲み物を飲むこともオススメです。

リラックス効果を得るために、ヨガも行う事でも睡眠導入効果があります。ベッドの上でヨガによるポーズを取るだけでも、寝つきの悪さが解消されやすくなります。

ツボを押す

不眠を改善できるツボを押することで、不眠の原因となっている状態の解消できます。

不眠に効果がある代表的なツボとしては失眠(しつみん)という不眠緩和のツボ、労宮(ろうきゅう)という精神に作用するツボや、神門(しんもん)、神庭(しんてい)、丹田(たんでん)があります。

ここでは、代表的な失眠(しつみん)と労宮(ろうきゅう)をご紹介します。

失眠(しつみん)

失眠は、不眠に効果的なツボの一つです。

ツボを押す事で、交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズに行われ、血行が良くなり全身のリラックス効果があります。足のだるさやむくみの解消にも効果があります。

※生殖機能への作用があるため、妊娠中の人はお控えください。

「失眠」のツボの位置は、足の裏側、かかとの中央の少しへこんだところにあります。中央を垂直に押すイメージで、親指か棒を使ってツボを押していきます。かかとは皮膚が厚いため、手のこぶしで20回程度ゆっくり叩いてみましょう。

労宮(ろうきゅう)

労宮も、不眠に効果的なツボの一つです。

ツボを押すことで、高ぶった神経を抑えてくれます。自律神経を整えて緊張を緩める働きがあるため、全身のリラックス効果に繋がります。

ツボの場所は、手を軽く握った時、人差し指と中指の先端の中間にある部分が労宮となります。

労宮は精神機能に効果があるため、やや強めに押すと全身の緊張が緩み、ゆったりとした気分になるといわれています。

ツボを押すタイミング

ツボを押すタイミングとしては、寝る寸前ではなく、寝る1時間~30分前ぐらいを目途に押すようにしましょう。

押す際は、部屋を暗めにして、心地よい室温のなかでツボは押しましょう。ツボの位置は多少個人差はありますが、押してみて気持ちよくなる場所が見つかれば、そこを押してみましょう。

あまり強く押しすぎると刺激が強くなり過ぎて、逆に目が覚める場合があります。ツボ押しは軽くでよいので、深呼吸をしながらリラックスして行うことにより、効果はより上昇します。

寝る前には液晶画面を見ないようにする

寝る前、特に1時間前にはスマホやパソコンの液晶画面を極力見ないようにしましょう。

電子機器から発せられるブルーライトには、睡眠導入を妨げる可能性があるといわれています。また、テレビも同様です。スマホやパソコンモニターにはブルーライトカットの機能がありますが、見ているだけで脳が活性化してしまいますので、そもそも見ない、操作しない事が安眠に繋がります。

毎晩SNSやメールのチェックをする方は多いですが、不眠の慢性化に繋がりますので、ベッドに入った後には、スマホやPCの操作は避けるようにしましょう。

まとめ

不眠の原因や対処法を解説してきましたが、いかがだったでしょうか?

眠れなくて悩んでいる方は、原因などいくつか当てはまったのではないでしょうか。不眠で毎日の生活の質が悪くなっているという方は、今回紹介した対処法をぜひ試してみてください。

眠れない状況が続いて焦ってしまうと、ますます寝られなくなってしまいます。まずは眠れない場合の対処法を実践してみてください。時間に余裕がある方は眠れる身体作りをして習慣化してみましょう。

毎日を健康的に楽しく過ごしていくためにも、快眠できる心身の状態を維持することは必須になります。この記事を見た機会に、ぜひ生活習慣の見直しをしてみて下さい。

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