【元気の秘訣】男性ホルモン(テストステロン)を増やす食べ物と増やす行動とは?

皆様はテストステロンという性ホルモンをご存じでしょうか?

最近まで新型コロナウイルスが問題となっており、リモートワークで仕事をされる方が多くいらっしゃいました。そういった環境下で「自宅でできる筋トレ」が注目を浴びました。訛ってしまう体を動かそうという試みから筋トレブームになり、テストステロンというワードも認知されるようになりました。

このテストステロンとは、男性ホルモンの一種であり、男性らしい体つきを構成する重要なホルモンになります。

この記事では、テストステロンとは何なのか?テストステロンを増やす食べ物や増やす方法をそれぞれご紹介します。最近体が思うように動かなくなった方や、精神的に疲れが出てきている方はぜひチェックしてみて下さい。

そもそもテストステロンとは?

テストステロンとは、「男性的な体付きや思考性」を作る性ホルモンで、睾丸で作られます。精神的・肉体的な元気さを維持するために必要で、その他にも性機能(勃起力や性欲)・生殖機能や記憶力、認知力にも関係しています。その逆でテストステロンが減少すると「男性力の低下」に繋がってしまいます。

20代まではテストステロンは自然と増え続けますが、30代以降の男性は分泌が減り始め、されに食事や運動、睡眠など生活習慣が乱れてしまうと、テストステロンが低下してしまい男性機能の減退や体力の衰え、精神疾患、肥満といった症状が出やすくなってしまいます。

つまり、20代のように元気を保つ秘訣となるのが、「テストステロン」なのです。

更年期障害との関係性

更年期障害とは、性ホルモンが低いことにより起こる病気です。男女それぞれ起こる病気であり、不安が強くなり、やる気・記憶力・性欲の低下、生殖機能の低下、筋力や骨が弱くなるなどの症状が出ます。原因としては、「ストレス」が大きく影響しています。自律神経失調症に似た症状であるとも言われています。

男性の場合では、20歳代で自然に分泌され増え続けていたテストステロンが、30歳代以降から分泌が減り始め、40歳代後半あたりで情緒不安定や様々な体調不良といった症状などが現れます。老化現象と似ているため、気付かれないこともあります。

男性の更年期障害の対策は、テストステロンが体の中で少なくなるのを防ぐことと、増やすよう取り組みを行う事が重要となります。

テストステロンを増やす食べ物とは?

テストステロンが多く含まれている食材・栄養素について解説していきます。

毎日の食事ですので、ご家庭や職場で金銭的にも無理なく食べられる範囲内で食事をすることが重要です。

①タンパク質

テストステロンを作るには、良質なタンパク質を摂る必要があります。

牛肉、豚肉、鶏肉、魚、乳製品、卵には、テストステロンを増やす対策に役立つとされる動物性たんぱく質が豊富に含まれています。そのため、動物性たんぱく質を多く含むものを摂取するとテストステロンの上昇が期待されます。

特に肉類は手軽にタンパク質を摂取することができます。

中でも鶏肉は普段から手軽に食べることができるため、オススメです。

肉類のタンパク質含有量

食べ物100gあたりのタンパク質含有量
鶏ささみ23.9g
鶏むね(皮なし)23.3g
豚ロース(赤身)22.7g
豚ヒレ(赤身)22.2g
豚もも(赤身)22.1g
牛もも(赤身)21.9g
豚肩(赤身)20.9g
鶏もも(皮なし)19.0g

タンパク質はたんぱく源となる肉類に多く含まれていますが、中でも羊肉(ラム)はカルニチンを多く含んでいます。筋力の成長に欠かせないテストステロンには、たんぱく質が必要です。テストステロンを増やす食べ物として挙げられるのが、「カルニチン(アミノ酸)」を含む食品です。

通常のタンパク質を取るだけでも十分ですが、できればカルニチンを多く含む食材を取るようにしてみましょう。

カルニチン含有量

食べ物100gあたりのL-カルニチン含有量
羊肉167.8mg
鶏レバー94mg
牛肉76mg
ハム・ソーセージ28.7mg
豚肉21mg
豆類5.7mg
チェダーチーズ3.5mg
牛乳2.6mg
野菜類0.2mg
出展:Demarqouy J .et al.(2004) Food Chem ; 86(1) : 137-14
※AAプロジェクト「医療従事者用資料」より

②亜鉛

精子の生成や勃起不全の改善に亜鉛は関係しており、1996年に行われた研究の中で、「亜鉛と男性ホルモンの量に非常に明確な関係がある」ことが示されました。

つまり亜鉛の摂取は、テストステロンの生成に関わる精巣機能へ影響すると判明されました。

亜鉛は体内に蓄えることができないため、できるだけ毎日摂取する事をお勧めします。19歳以上の男性の場合、推奨される1日の亜鉛摂取量は約11ミリグラムとされています。

亜鉛を多く含む食材として、牡蠣 、カニ等の魚介類や牛肉や豚肉、豆類や卵類、乳製品、ナッツ・オートミールなどの種実類があります。

魚介類の亜鉛含有量

食べ物100gあたりの亜鉛含有量
牡蠣14.0mg
ほたて2.7mg
カニ(ズワイガニ)2.6mg
ししゃも2.4mg
しじみ2.3mg
さざえ2.2mg
あさり0.9mg
出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

肉類の亜鉛含有量

食べ物100gあたりの亜鉛含有量
豚レバー6.9mg
牛肩ロース(赤身)5.7mg
牛もも(赤身)5.1mg
牛レバー3.8mg
豚肩ロース(赤身)3.2mg
豚もも(赤身)2.2mg
鶏もも(皮なし)1.8mg
出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

③アリイン

含硫アミノ酸であるアリインという成分もテストステロンを増やす働きがあります。アイリンには血液をサラサラにする効果や、強い抗酸化力で活性酸素を抑制したり、疲労回復を助ける効果があります。最近の研究でテストステロンを増やす働きもあるとされています。

多く含まれる食材としては、にんにく・玉ねぎ・長ねぎ・にら・らっきょう・あさつきなどのネギ属の野菜です。 アリシンは、水に溶けやすく熱に弱い性質があり、細胞が壊れることで発生するの で、細かく刻んだり、すり潰したりして、薬味など生のままで食べる方が効果的です。

テストステロンを増やす行動について

では男性ホルモンであるテストステロンを体の中で増やすには、どのような方法があるのでしょうか?

次に、テストステロンを増やす方法について見ていきましょう。

①適度な運動を習慣づける

テストステロンは、筋肉を動かすことができるような適度な運動をすることで、男性ホルモンが体内で増えていきます。筋肉自体がテストステロンを作ることも知られていますので、筋肉量を増やす取り組みを行いましょう。

腕立て伏せやスクワットなどの筋肉トレーニングは自宅で短時間に行う事が可能です。また、階段を上り下りしたり早歩きは負担なくできるためおすすめです。このような運動を毎日10分程度でも継続することで、テストステロンの増加につながります。

②毎日をポジティブを過ごす

テストステロンは別名、社会性ホルモンとも呼ばれ、家庭や会社などのコミュニティで認められたり褒められたりすることで分泌量が増え、体内に作られていきます。また、毎日を楽しく過ごす事でもホルモンが活性化しますので、辛いことがあったとしても前向きにしていく事で、結果的にホルモンバランスが調整され分泌量も増えていきます。

③適切な睡眠時間を確保する

テストステロンは睡眠中、特に夜中の1時から3時の深い眠りにつける時間帯にたくさん作られるため、その時間を睡眠時間に充てることが大切です。睡眠は7時間前後取れるようにするために、午後11時~午前6時の間に睡眠を取る事をお勧めします。

睡眠の質を高めるためにも、寝る前にスマートフォンやパソコンを使わないようにして、照明の強さを落として気持ちを落ち着かせましょう。

④ストレスをためない

日常生活で何か嫌なことがあり、強いストレスがかかると、精巣からテストステロンを出すという脳からの指令が遮断され、テストステロンを作る働きを阻害してしまいます。

現代社会において、ストレスをゼロにすることは難しいとは思います。そのためにも、ストレスが生じることを前提に、解消できるような仕組み作りが大切です。笑うことやお風呂に浸かることは、手軽にできるストレス解消法としておすすめです。

まとめ

男性ホルモンの代表であるテストステロンは、男性の骨格や生殖機能、身体機能など男性にとって大切なホルモンです。適切な食事と運動をすることで、減少しているテストステロンを増やす事が可能です。

減退することで様々な症状が出る可能性があるため、できるだけテストステロンの分泌を促す行いを、毎日の生活に取り入れていきましょう。

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