うつを治す・改善するための生活習慣とは?

うつ病を治す、またならないためには、日々の生活習慣を見直す必要があります。

仕事が忙しかったり、勤務帯が一般的な労働時間ではない場合は生活のリズムもおかしくなるため、なかなか見直す事は難しいかもしれません。しかし、少しだけでも見直し改善することによって、うつ病のリスクを回避させるいことができます。

【うつ病を克服して晴れやかな生活を送ろう】のシリーズでは、ピンポイントで考え方や行動について解説してきました。

この記事では、うつを治す為の毎日の生活習慣について解説していきます。全て実践するのは難しいかもしれないですが、少しづつ毎日の生活に取り入れてみてください。

①しっかり睡眠時間をとる

緊張状態にある身体を元の状態に戻すには、ストレスを受けている環境から離れて心身ともに休ませることが重要です。交感神経の過緊張(体の機能を活発化させる神経)やストレスによるホルモンバランスの乱れにより、自律神経(身体機能・内臓・代謝・体温調整等の機能をコントロールするする)が乱れてしまいます。

自律神経の乱れを治すためにも睡眠が重要となってきます。疲れたなと思った時は、いくら寝ても大丈夫です。

睡眠の段階にはレム睡眠とノンレム睡眠があります。レム睡眠は体を休養させながら、脳は活動しており、生活で得た情報を整理する働きがあります。ノンレム睡眠は脳を休息させ、成長ホルモンを分泌し、生体機能を整える効果があります。

睡眠はレム睡眠とノンレム睡眠を交互に行き来していく特徴があります。睡眠の質が安定すると深いノンレム睡眠に入り、ストレスホルモンのバランスを整える効果があります。

寝付けない場合は、就寝前の2時間前程度に軽い運動を行ってみましょう。どうしても寝付かない場合は、必要に応じて安定剤や睡眠薬を用いて、睡眠前半にぐっすりと眠ることが大切です。朝は決まった時間に起きるようにしましょう。

職場で眠くなる方の場合は、お昼休みなどで仮眠をとり、日々の就寝時間を早めてみてください。うつ病はエネルギー不足によって引き起こされる病気です。意欲が湧いてくるまでは、日中の活動量は控えめに心がけましょう。

②朝や昼に太陽の光を浴びる

うつ病の初期症状の場合にはたっぷりと休息が必要になりますいが、寝たきりの状態がずっと続き慢性化してしまうと、さらに動けない悪循環に入ってしまいます。そうなってしまうと最悪引きこもり状態になってしまい社会生活が送れなくなってしまいます。

そうならないためにも、なるべく毎朝太陽の光を浴びて、1日のリズムをつけるようにしましょう。

太陽の光を浴びると、人間の体からセロトニンという物質が体内で分泌されます。セロトニンが高まると、不安が収まり穏やかで落ち着いた気持ちになります。日光は免疫機能を調整する働きがあるビタミンDの産生にも役立ちます。

5分から30分の日光を浴びることでビタミンDの産生には十分だと言われています。毎朝少し早起きをして、朝の散歩を毎日の習慣に取り入れてみましょう。昼間に外に出れる場合は、しっかりと光を浴びることで、暗くなってきた時に睡眠ホルモン、メラトニンの分泌が高まって安眠効果も期待できます。

③睡眠リズムを整える

質の良い睡眠が取れる時間帯は午前0時~午前6時と言われています。すぐ寝付けない事を考えると、一時間前にはベッド・布団に入っていることが望ましいです。

夜11時頃には寝て、朝7時に起きる習慣を目指しましょう。

気持ちよく眠りにつけるように、ルーティンとしてストレッチや散歩など軽い運動や、読書や日記などがオススメです。寝る前にはスマホやPCの操作はできるだけしないようにしてください。過度に集中しすぎたりブルーライトを見続けると脳が覚醒してしまい眠れなくなってしまいます。ただし、安眠ができる音楽をかける、動画を流すなどは例外的に睡眠の助けになることがあります。

コーヒー等に含まれるカフェインも睡眠の妨げになりますので、睡眠の4時間前には摂取するのをやめておきましょう。もし何か飲みたい場合は白湯などの温かい飲み物をお勧めします。

④趣味・楽しいことをする

趣味や楽しいと思えることに打ち込むことで、嫌な気持ちを気分転換させる事ができます。散歩をしたり、音楽を聴く、歌を歌う、雑誌を見るなどなんでも構いません。自分が楽しいと思えて達成感が得られることに集中して取り組んでみましょう。

また、工作やパズルなどなにかを作ったり、映画を見るなど一定の時間集中できる活動をお勧めします。

注意点として、活動し過ぎても疲れてしまいますので、自分が持っている5割程度のエネルギーを消費させる事を目安にしておきましょう。

⑤運動をする

自宅で過ごす時間が長くなってしまうと、体力が低下してしまい動くことが億劫宇になってしまいます。本格的なスポーツでなくても、日常生活以外で身体を少しでも動かす習慣を身に付けていきましょう。

簡単にできる散歩から始めていき、早歩きやサイクリング、ジョギングなどの有酸素運動へ繋げていきましょう。水泳は消費カロリーが高い運動のためオススメです。まずは一日に30分程度の散歩から始めてみましょう。

週に3回、1回30分の有酸素運動を行うだけでも、うつ状態が改善するという報告もあります。また、うつから回復した後は、有酸素運動を続けることで、再発が抑えられるとも報告されています。隙間時間を有効活用し、ぜひ毎日の習慣に運動を取り入れていきましょう。

⑥食生活に気をつけよう

食事は栄養素をバランスよく食べる事によって、生活習慣病の予防に繋がります。生活が乱れていると偏った食事ばかり取ってしまい健康面のメンタル面も悪くなってしまいます。

また、飲み物に関しても同じことが言えます。砂糖や塩分が多く入っている飲み物やスープなど多くとりすぎてしまうと肥満の原因になります。アルコールも同様で、過度のアルコール摂取は肥満や高血圧を引き起こす可能性があります。

うつを治す上での食事はトリプトファン、ビタミンB、ビタミンDを高める事が重要となります。

トリプトファンは必須アミノ酸の一つであり、精神を安定させる働きがあるセロトニンを生成する事ができます。トリプトファンが豊富に含まれている食品は、豆腐・納豆などの大豆製品、チーズ・牛乳・ヨーグルトなどの乳製品、卵・バナナ・ゴマなどです。

ビタミンBは疲れからくる手足のしびれやむくみ、食欲不振、不安、集中力不足などの症状に効果的です。豚肉、穀類、レバー、ハツ、肉類、魚類、にんにくなどに多く含まれています。

ビタミンDは免疫機能を調整する働きがあります。 殺菌作用を発揮する抗菌ペプチドを作る働きをし、体内に侵入したウイルスや細菌などに対して必要な免疫機能を促進します。きのこ類、魚介類、卵類、乳類に多く含まれています。

きのこ類、魚介類、卵類、乳類

うつ病の対策となる食事は、トリプトファン、ビタミンB、ビタミンDなどを含む、魚や豆類、卵、乳製品などを定期的に摂取することが大切です。

まとめ

うつ病の対策とになる習慣とは、前向きに健康的な生活習慣を送る事が大切です。

健康的な毎日を送るためにも、睡眠時間をきっちり取り、適度な運動と食事、自分へのご褒美として趣味に没頭したり楽しい時間を過ごす事。つまり心身ともに健康的な生活を送る事こそが、うつ病対策となります。

辛いことがあって落ち込むこともあると思います。しかし、その辛い気持ちに押しつぶされないように自分をしっかり持って、生活のリズムを崩さないように日々を前向きに過ごしていきましょう。

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